だれに頼めば安心か

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Qこうした住まいを計画するときは、だれに頼めばいいですか。
A一般に、設計事務所やハウジングメーカー、工務店とも、まだまだ高齢期の暮らしや住まいについての知識が十分とはいえません。新築や増改築を計画するときは、頼むあなたが、理解したうえで、相手に伝え、内容を確認しながら進めてください。相談相手があまりにも知識がないと思われるときには、契約せずにほかをあたってください。こうしたことに、比較的慣れたところが見つかるでしょう。なお、片まひなど障害が重い場合は、建築士や工務店のうち、専門とする人に相談してください。
転居やリフォームを機に家具について再考してみるのも良いかもしれません。壁面収納を選択肢に入れてみましょう。←こちらのサイトからは、不動産関連情報をたくさん見られます。
東京・品川区モデルルームでは、「大手ハウジングメーカー、建築士、工務店などに設計を頼んでいる」「どのようなことに注意して家を購入すればよいか」「マンションのリフォームには」と相談に見える人がいます。計画段階のうちに相談された人で、問題箇所を直すことができた人もいますが、間取りの考え方から計画し直さなければ直せない場合、すでに工事が進んでいて直せない場合など数多く見受けられます。なかには、「大手ハウジングメーカーに高齢者対応で設計してくださいと頼みましたが、そのようになっているのでしょうか」とモデルルームに相談に見えた人がいます。残念ながら、手すりをつけておくといった以外、必要な幅やスペース、間取り、どれも問題でした。「設計の人と一緒にもう一度いらしてください」と伝えましたが、一緒に来ませんでした。
平成8年に建設省から長寿社会設計指針が出され、これをもとに多くのマニュアルが出版されています。しかし、指針の一部には生活実態と異なる想定もあり、そのまま適用すると問題が生じる恐れがあります。加えて高齢期の身体状況は個人差が大きく、また個人でも、時を経るとともに状況が変わるのでマニュアルを一律に適用できないことも、設計・施工業者には十分には理解されていません。病状が進行すると車椅子が必要になるパーキンソン病など、病気に関する知識も一般化していません。
まだまだ、設計者・施工業者ともに、”高齢期のための住まい”についての理解やそのもととなる多様な高齢者の暮らしを知らないようです。建築雑誌で、バリアフリー住宅、高齢者にやさしい住宅と銘打った例、テレビで放映される50歳からのリフォーム例などの大半は80代や90代になったら、住み続けられない内容です。著名な建築家も同様です。ですから、自分で正しい知識を持ち、頼む相手を選んでください。
このほか、高齢期に住み続けられる家として、建売住宅やマンションなど既成住宅の購入を考えている人は、住宅金融公庫の高齢者割増融資の対象として売り出されているといったことだけで、条件を満たしていると判断しないように気をつけてください。公庫融資の条件は最低条件です。間取りなどは満たすべき条件ではありません。自分の目で内容を確認し、判断しましょう。
程度にもよりますが、脳疾患などによる障害と、高齢に伴う身体機能の低下では、想定される生活や、住まいとしての対応が違います。まひなど重い障害がある場合は、障害者向け住宅の設計や施工に慣れたところでないと対応できません。特に注意してください。

健康な住まいとは

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Q近ごろ、家が原因で体の不調を起こすことがあるとの話を聞きます。どんなことに気をつけたら健康でいられるのでしょうか。
A家を建てる時に使われる、新建材、接着剤などから放散される化学物質がアレルギーなどを引き起こす原因になるといわれています。できるだけ自然の素材を使い、やむを得ず化学物質が含まれたものを使うときでも、健康に影響の少ない新建材や接着剤を使うようにしましょう。また、断熱効果を高めるために気密性を高くした家で、結露が原因でカビが生じ、この影響で体の不調が引き起こされることもあります。気密性を高めても結露が生じないよう、二重サッシを使ったり、換気に気をつけましょう。
すべき手続きはしっかり行いましょう。←ここのサイトから不動産のリフォームなどに関する知識を得ましょう。
建材や接着剤に注意しましょう
「シックハウス症候群」なる言葉ができたように、家そのものが原因となって、アトピー、アレルギー、頭痛、倦怠感などを引き起こすことがあります。原因不明の不調が長く続き、悩まされることもあります。合板、フローリングの成型時や施工時の接着剤に含まれるホルムアルデヒド、酢酸エチル、トルエンなどの有機化学物質が原因だといわれています。このほかにも、塗料、ペンキ溶剤、カーテン、カーペットの防炎加工時の薬剤など、家中に原因となるものがあります。できる限り自然素材を使い、やむを得ない場合でも健康を妨げない建材や接着剤を使うよう注意してください。建築後、住む前に新鮮な空気を通し、乾燥させることでも、こうしたことがいくらか防げます。
結露を防ぎ、カビが発生しないように気をつけましょう
近ごろの家は、省エネルギーを考えて高気密・高断熱を心がけることが多くなりました。高気密が必ずしも結露に結びつくとは限りませんが、結露が原因でカビが生じ、この影響で体の不調が引き起こされることがあります。結露は、外と内との温度差が大きい窓ガラスや、空気の流れの悪い天井隅に発生しやすいので、二重サッシを使ったり、部屋の換気に注意しましょう。
部屋の空気を停留させないよう、扇風機などの風で室内の空気を攪拝することも有効です。カビの発生を防ぐよう、サッシは結露受けタイプを選び、こまめに排水口の掃除をしましょう。このほか、浴室、台所などで発した水蒸気は早く外に出すといったことにも気をつけてください。
健康のため、換気には十分気をつけましょう
年をとると家のなかで過ごす時間が長くなるので、だれもが、なるべく室内環境を快適にと考えます。こうしたときでも、新しい建材、機械による冷暖房ばかりに頼らない方法も考えましょう。断熱性を高める場合も、自然の換気・通風への気配りは大切です。床下、天井裏に換気口を設け、窓はできるだけ部屋の2カ所以上に開け、空気の通り道を作りましょう。台所や浴室に換気扇をつけ、エアコンの除湿を上手に使うとよいでしょう。自然換気と電機製品などによる強制換気を組み合わせ、室内環境を整えましょう。

費用は高くならないか

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Qトイレや浴室、ケアルームなど、各部屋は今までより広い面積が必要で、手すりの下地の準備や使いやすい設備をつけるとすると、今までの普通の家より相当高くなるのではないでしょうか。
A必ずしも高くはなりません。単純に、今までの住まいの考え方に新しい要素をつけ加えるだけならば、当然高くなります。しかし、全体のなかで必要な要素を整理すれば、総額を変えずに建てることはできます。ただし、エレベーターなど高額な設備を始めから設置すると高くなる可能性はあります。
「北側」と「水回り」は気を付けましょう。←参考にここのサイトからいろいろな間取りを見てみましょう。
高齢期に考慮すべき要素として間取り
の考え方や必要とするスペースなどを挙げています。確かに「歩行器や車椅子などが使えるような広さを取りましょう」「介護が受けやすいよう、広さにゆとりを持ちましょう」と指摘してきました。一方、全体面積が狭い場合の間取りの工夫として、廊下をなくした間取りとか、トイレや洗面所をワンルームとして利用する方法、隣の部屋を利用できるように段差のない仕上げにする方法なども記述してあります。入浴で全面介助が必要なときには、施設を利用するといったことも考えられます。生活を整理して考えれば、面積は狭くてもやりくりできるでしょう。よく、住宅の建設費は坪当たり50万、70万、100万円といった表現をします。値段の違いは、使う材料や設備のグレード、施工精度などで決まります。全体面積が増えないとしたら、手すり下地の準備や使いやすい設備機器など少々高くなる要素はありますが、工事賀総額が極端に高くなることはありません。高齢期に必要な配慮はそれほど高額ではありません。キッチンユニットや浴槽などのように値段が高くグレードによって金額幅が大きいものの金額を低く抑えればスイッチや手すりのように数が必要なものは、1個の金額はそんなに高くないので、やりくりできます。
キッチンユニットなどの設備は、始めに高い値段をかける方法もありますが、万一のときに、使いやすいものに取り替えるよう予算を半分残しておくといった考え方もできます。全体のなかでよく考えて、計画してください。

椅子はなぜ重要か

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Q高齢期の生活には椅子が重要、寝たきりも防げるとしていますが、本当でしょうか。こうした椅子は相当高価にも思えますが。
A皆さんご存知のように、足腰が弱ったときには椅子の生活は本当に楽です。またベッドで長く横になっていると、体力、筋力も、内臓機能までどんどん衰えてしまいます。床ずれができたり、時には痴呆症が進行する場合もあります。こうした状態を防ぐために、ベッドから起きて座ることで、一日の生活にリズムができ、回復の意欲も起こります。自分に合う椅子があれば、寝たきりはかなり防げるでしょう。
昔から当たり前のように言われている安全な方法は改めて確認しましょう。その他の不動産に関する情報は、←こちらのサイトからたくさん見られます。
日本では床に座る生活様式が一般的だったので、和洋折衷といわれる今の住まいのなかで、椅子にあまり関心を払ってこなかったように思えます。そこで、身体機能が低下したとき、ベッドと車椅子以外の生活が意識の外になってしまい、ベッドで長く過ごし、「寝たきり」につながっています。何度も指摘したようにベッドはあくまで寝る場所で、生活する場所ではありません。できるだけ、昼間はベッドから離れて暮らすように、自分に合った座り心地のよい椅子を用意してください。ゆったりした座りよい椅子は、元気なときでも快適です。椅子は長期間、そして長時間使うものです。よいものを選んでください。値段の安さとか、デザイン性だけを優先した座り心地の悪い椅子では、腰を痛めることになりかねません。1脚で15万円と考えると高く感じるかもしれませんが、20年使うと考えると、年間7,500円です。対費用効果で物ごとは判断してください。お勧めの食卓用の椅子は5万円程度、背もたれのある大きな椅子でも10万~15万円ほどです。老後の備えの必需品として、ぜひ計上しておきましょう。
ところで、高齢者が使いやすい椅子のタイプは、大きく三つに分類できます。
A元気なときから、足腰が弱ったときでも使いやすいタイプ
B障害が若干あるときに状態に合わせて選ぶタイプ
C障害の程度が重く、その状態に合わせてあつらえるタイプ
AとBはそれぞれ背もたれつき、ウイングつき、座面の広さ・硬さ、肘乗せの有無、リクライニングできる、立ち上がりの動作をサポートしてくれるなどの機能や、体の状態に合わせて調節できるものなどがあり、組み合わせも様々です。どんなものが適当か、状態を考えて選んでください。
なお、Cの障害がひどく、体の一部のまひがひどい
ときなどは、こうした状態に合わせて椅子をあつらえることのできる工房があります。全国にネットワーク組織がありますので、必要なときは、近くの県や市の総合福祉センターなどに問い合わせてください。

どこまで準備すればよいか

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Q万一に備えるとしても、どの状態までを考えればよいのでしょうか。例えば天井走行リフターや上下するキッチンユニットは必要ですか。
A万一に備えるといっても、その状態は千差万別です。どの程度、介助が受けられるかによっても使える機器は違ってきますが、高齢者の生活の自立といったことから考えると、ある程度範囲を限定して考えることは可能です。こうした視点で私たちは、基本的に高齢で身体機自助噸低下して杖や歩行器を使う状態までは自分たちで生活でき、車椅子は簡単な改造で使えるように住まいを考えてきました。このように考えると天井走行リフターや上下するキッチンユニットは一般には必要ない備えです。
不動産に関しては、政府の動向にもチェックが必要です。←こちらから不動産知識を養いましょう。
天井走行リフターなどの大型介護機器
天井走行リフターなどの大型介護機器は、例えばすでに車椅子を使用している一般の障害者で、半身にまひはあるが障害のない部分は自在に動けるといった状態のときは、大変便利で利用価値が高いものです。これに対し、高齢者は体の機能が全体的に低下するので、自分でこうした機器は使えません。むろん元気な介護者がそばにいて、負担を軽くするために用いることは考えられますが、私たちの経験からは70代後半や80代の高齢夫婦が必要になっても使いこなせないように見受けられます。こうした機器は使える人がいて初めて設置価値があります。10年後、20年後を想定して天井にレールだけ装備する方法もありますが、そのころにはもっと簡単で違った方式の機器が開発されているかもしれないので、将来の備えとしては必要ないでしょう。
上下するキッチンユニット
上下するキッチンユニットは、使う人の身長に応じて、台の高さが自動的に変えられるものです。年をとり前屈(かが)みの姿勢になったときや車椅子を使用するときでも使いやすい高さにいつでも変えられるといった利点がありますが、価格は通常より2~3倍高くなります。こうした高さ調整は身長差のある2人以上の人が同じように使用するときは便利ですが、20~30年先に備えて設置する必要はありません。それより、流しなどの高さが合わなくなり作業しづらいと感じたころ、取り替えるほうがよいでしょう。キッチンは長く使っているうちにレンジ回りなどが汚れたり、機器が作動しにくくなりがちです。そのときには台所仕事も、簡単にすませるようになっている場合もあるでしょう。必要なときに、そのときの生活にふさわしい使いやすいキッチンを選ぶほうが、経済性や利便性、美観上からも好ましいといえます。

使いやすい収納2

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ワゴン
寝室で過ごす時間が長くなると、タオルやコップなどの生活用品が室内に増えます。ポータブルトイレを使うようになると、トイレ関係の品々も必要です。こうしたときにはキャスターつきワゴンを使い整理すれば、必要なときすぐ使えるよう、必要な場所に移動できるので便利です。ワゴンは台所でも役立つでしょう。こうした収納方法も活用してください。
間取りは非常に重要です。←こちらのサイトからいろいろな間取りを参考にできます。
使いやすく、見やすい取っ手や引き手を使いましょう
せっかく使いやすい場所に収納を取っても、自分で開け閉めができなければ何にもなりません。視力や握力が低下しても使えるよう、見やすい色、握りやすい大きめの取っ手や引き手をつけましょう。取っ手を後で替えるのは簡単なので、初めはデザインを優先して、小さなものにしておいても大丈夫です。もちろん、大きくてデザインのよいものを選べばベストです。
扉をなくして、便利に
使いやすい取っ手を使ってあっても、体力が衰えると扉の開閉が難しくなることもあります。このようなときには収納の扉をはずして使う方法があります。品川区のモデルルームではこうした収納は便利で分かりやすいと意外に好評でした。このような「見せる」収納方法は使う人の好みにもよりますが、デザイン次第では結構よいインテリアとして計画できます。場所によっては始めから採り入れてもよいでしょう。もちろん、必要になってから扉をはずしても問題はありません。

使いやすい収納1

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Q自立した生活を続けるには、ものの出し入れが簡単にできるよう収納も考えておく必要があると思いますが、気をつけておくことはありませんか。
A年をとると、腕が自在にのばせない、ものを握る力が弱くなる、指先が不自由になるなど身体機能が低下します。こうしたときでも安全に、体の負担をなるべく少なく、ものの出し入れが簡単にできるよう収納を考えておけば、生活が楽です。
箪笥などは危ないとされておりますが、上手に固定すれば逆に家の強度が増し、重要な役割を果たします。←その他役立つ情報はこちらから。
家事の負担をできるだけ少なくするといった視点で、自立した生活が続けられる収納のポイントを考えてみました。
●必要なものが、それを使う部屋で整理できるよう準備しておくこと
●腰の位置から目の高さまでの、使いやすい範囲に取ること
●取っ手や引き手は大きめの握りやすいもので、識別しやすい色にする
●地震でも倒れないよう、できるだけ作りつけにする
●キャスターつきワゴンなどを上手に利用する
思い出を大切に。収納のスペースは余裕をもって確保したいものです
年とともに、どうしても物は増えます。必要なものにしぼり、整理して、目的に合わせて配置された収納におさめられれば理想的ですが、なかなかそうもできません。思い出のあるものの中で暮らすことも大事です。整理できないものを床に置いてそれが障害にならないよう、収納部分は余裕をもって取りましょう。ウオークインクロゼットや納戸のようなまとまったスペースがあると、家のなかが片づけやすく便利です。夏物、冬物などの入れ替えはかなりの労働ですから、簡単に出し入れでき、四季を通じて使えるよう考えてください。寝室に続いていれば、いざというときには水回りに改造することもできます。
作りつけの安全な収納腰までの高さなら手すり代わりにも
廊下などの壁面に腰高程度の棚をつけると、手すり代わりに使えます。トイレにつければペーパー類・タオル類の収納として便利です。このほか、しまうものの大きさに合わせた奥行で作りつけの収納を作ると、意外に面領を取らずにたくさん収納できます。押入れの深さが必要なものは少ないですから、持っているものをよく考えて、空間は上手に利用してください。

手すり下地の準備とは

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Q手すりを必要になってから取りつけることの意味は分かりました。では、手すりがつけられるための下準備とは具体的にどのようなことでしょうか。
A手すりは、後からでも簡単に取りつけられる場所と、そうでない場所があります。後から手すりを設置すると予想される場所は、手すりを強固に取りつけられるよう壁の下地を補強しておきましょう。
地震列島日本では建物を建てる時、必ず地震を見越した設計をする。各種不動産知識は、一戸建て 売れない ←こちらをご覧ください。
一般に高齢になるほど、手すりを使うときに全体重をかけるようです。このため、手すりは単に手をかけた時に支えになるといった程度ではなく、全体重がかかっても簡単に折れたり抜けたりしないように強固に取りつける必要があります。そこで、手すりを設置しようとする場所の壁面の下には、きちんとした補強が必要です。新築の場合は手すりを取りつけること以上に、手すりの下地に配慮しておくことが重要なのです。特に、浴室・トイレなど水回りの壁面は、どこにでも手すりが取りつけられるように下地補強材を入れる範囲を広くしておきましょう。
※手すりの下地補強箇所が図面で分かるようにしておくと、後で便利です。

手すりはいつ、どこに

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Q手すりはなぜ、始めからつけておいてはいけないのでしょう。
Aだれでも、年とともに身体機能は低下しますが、個人によってその時期や程度は相当違います。また、体の状態は病気の種類によって様々な影響を受けます。同じ人でも時間の経過とともに、その必要性は変化します。このため手すりは、本当に必要になってから必要な場所に取りつけなくては、使えません。
業者は上手に使い分けましょう。その他の不動産関連情報は家 高く売る ←こちらからどうぞ。
手すりには、一般に知られている「立ち上がりを助ける」「歩行時の支え」のほかにも「ドアを開けるときの不安定な動作を安定させる」など、使う状態や場所によっていろいろな役割があります。なにより、体の状態によって必要とする場所が変わってきます。例えば、まひが右か左かで、手すりの位置は異なるし、リウマチなどでは手すりの形状が丸形ではなく、上面が平らのものが必要になることがあります。同じ人でも、機能がより低下すると、手すりの位置は違ってきます。こうしたことから、必要となったときに使えるものを設置するほうが、手すりの役割をきちんと果たせます。もし、重いまひなどがある場合には、手すりの設置はリハビリの専門家(理学療法士、作業療法士)に相談してください。体の機能を回復させながら、自立生活ができるように、設置箇所や形状をアドバイスしてくれます。一般の住宅を設計してきた設計士や工務店などでは、こうした身体状況に合わせ、手すりを設置するといった知識は、まだまだ十分ではありません。高齢者の住まいとは「手すりをつける」ことだという単純な理解から、不要な所につけられた手すりがけがの原因にもなっています。注意しましょう。
一般的に手すりが必要と思われる場所
手すりを取りつけるときは、体の状態と、使う場所でどのような動作に対する補助が必要か、よく確認し、それぞれ適した位置や形状を考えましょう。
※階段の手すりは最初からつけておいたほうがよいでしょう。家族全員が必要と感じている場所です。上り下りで利き腕側が異なるため、手すりはなるべく階段の両側に設置するようにします。
家具やテーブルの利用
安定した家具やテーブルを上手に配置すると、手すり代わりに伝い歩きができます。
歩行器の利用
体の状態にもよりますが、一般的には歩行の補助には手すりではなく歩行器を使うほうがよいでしょう。なぜなら、廊下などで手すりを支えに伝い歩きするには、両側に手すりが必要になり、広い面積が必要です。扉などがあると手すりをつけることはできないので、こうした所は歩けません。これに対して、歩行器は使えるスペースさえ確保してあればどこにでも自由に移動できるので、自立した生活力職けられます。

全部引き戸にする必要は

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Q歩行器や車椅子などを使うことを考えると、引き戸がよいとのことですが、全部そうしなければいけませんか。
A引き戸は、歩行器や車椅子を利用する場合でも一つの動作で開閉できるので便利です。できるだけ出入口の扉は引き戸にしましょう。もしスペースがなくて、引き戸にできないときには、初めは開き戸にしておき、後で扉を外したり、アコーディオン扉に替える方法もあります。どちらにしても、後で困らないよう、初めから出入口をスムーズに通れるように考えておきましょう。この場合でもケアルームとなる部屋から続くトイレなどの水回りは、必ず引き戸にできるよう計画してください。
家具の固定方法について、改めて点検してみましょう。マンション 売る 貸す ←こちらのサイトからたくさんの間取りや構造などを見られます。
今まで、襖(ふすま)以外、一般に家のなかで使われていたのは開き戸です。歩行器や車椅子を利用し、開き戸の扉を開けるには、例えば、扉正面から近づいて取っ手に手をかけ、下がりながら開かなくてはなりません。閉めるときも下がりながら扉を閉めるという動作が必要ですが、車椅子などを利用する状態の人にはこうした動作はできません。介護者も使いづらいです。年をとると機敏に動作できなくなるので、開き戸を開ける動きに体がついていかず、前のめりに倒れて肋骨を折った人もいます。こうしたことを考えると、扉はできるだけ引き戸にするほうがよいでしょう。ただし、引き戸は扉を引き込むスペースが必要です。ケアルームに隣接したトイレなどで後から引き戸にするときは、開口部がきちんと取れる壁の長さが必要です。間取りを計画するときに考えておいてください。
間取りによって、引き戸力歌れないときは、後で扉を外し、アコーディオンドアをつけたり、のれんなどで簡易に出入口を遮る方法があります。両方とも、音やにおいをきちんと遮断することはできませんが、視線を遮る程度で生活に支障ないときには、こうした方法も有効です。なお、アコーディオンドアは、開けるしろと折りたたみ代が残り、開口部の幅が狭くなります。使う予定のときは十分気をつけましょう。また、扉と比べると軽く、ドア自体は不安定なので、もたれかかったりすると危険ですから、使うときは注意してください。